単価ノート / 記事 08
単位価格表示は誰が決めているのか
棚に出ている「100g当たり○○円」は、店の親切ではなく、条例で決められた表示です。決まりを知ると、無い場合の読み方も決まります。
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この記事は、値段の比べ方だけを扱います。 どの店のどの商品が安いか、という話は入れていません。

写真:Screen on the supermarket shelf (2654814813).jpg / yumtan / CC BY 2.0
棚札の2本の帯は、どちらも条例で作り方が決まっている。下の帯が単位価格。
単位価格表示は、自治体の消費生活条例に基づいて行われています。東京都の場合は、東京都消費生活条例の第18条第1項が根拠になります。
この条例に基づいて、単位価格を表示する品目と表示単位が指定されています。東京都では加工食品や生鮮食品など68品目が対象です。
表示の作り方まで決まっている
単位価格は、販売価格を内容量で割り、有効数字3桁にしたうえで、指定された単位を掛けて出すと定められています。
4桁目は四捨五入します。だから店ごとに端数の扱いが変わることはなく、同じ棚の中でそのまま比べられる形になっています。
単位価格は、販売価格を当該品目の内容量で除して得た額の有効数字三ケタ(四ケタ目を四捨五入)に、定められた単位を乗じて得た額とします。
東京都「単位価格等表示実施要領」
表示の方法についても、購入するときの選択の基準となるよう、分かりやすく目につきやすい方法で表示することが求められています。
条例が決めているのは、対象になる品目、計算のしかた、表示のしかたの3つ。値段そのものは決めていない。
出典は東京都消費生活条例に基づく単位価格等の表示(本文末尾に一覧)。品目数と桁数はその告示の記載による。
上の図は、条例が決めている3つの部分を並べたものです。対象になる品目、計算のしかた、表示のしかたの3つになります。
表示が無いときにどうするか
対象品目や対象になる店の範囲は自治体ごとに違うため、単位価格が出ていない棚もあります。その場合は自分で割ることになります。
割り算の形を条例と同じにしておくと、表示がある棚と無い棚を混ぜて比べられます。3桁に丸めるところまで揃えるのが要点です。
- 販売価格 ÷ 内容量 × 表示単位
- 有効数字3桁、4桁目は四捨五入
- 単位は品目ごとに決まっているので、同じ品目では変えない
制度を知る意味
制度を知ると、表示されている数字が何を意味するかが確定します。意味が確定した数字だけが、記録として比べられるようになります。
逆に言えば、意味の分からない数字は記録しても比べられません。この帳面が単位価格から始まっているのは、この理由によります。
自治体ごとに違うところ
単位価格表示は自治体の条例に基づくため、対象になる品目や店の範囲は地域によって異なります。全国で同じではありません。
だから旅行先や引っ越し先で表示が見当たらないことがあります。表示が無いのは店の手抜きとは限らない、ということです。
その場合は、自分で割って比べます。割り算の形さえ同じなら、表示があるときと同じように使えます。
有効数字3桁で丸める意味
有効数字3桁というのは、上から3つの数字だけを残すという意味です。4つ目を四捨五入するので、細かい端数は消えます。
端数を消すのは、比べるときに邪魔になるからです。1円未満の差で順番が入れ替わっても、家計の判断は変わりません。
- 上から3桁だけを残す
- 4桁目は四捨五入する
- 細かい端数は、判断を助けないので落とす
有効数字3桁は、細かい目盛りを落とすということ。落としても、家計の判断は変わらない。
制度の言葉を、そのまま家計簿に持ち込む
自分で作った計算方法は、時間がたつと自分でも思い出せなくなります。条例と同じ形にしておけば、思い出す必要がありません。
この帳面が条例の計算式をそのまま使っているのは、忘れても戻れるようにするためです。根拠が外にあると、記録は長持ちします。
SOURCE
- 東京都消費生活条例に基づく品質等の表示(単位価格等の表示)https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/torihiki/hyoji/jorei/
- 東京都「単位価格等表示実施要領」https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/torihiki/hyoji/jorei/documents/tanikakakuyouryou.pdf